グループディスカッション(GD)のコツと対策

グループディスカッション(GD)のコツと対策
昇進・昇格試験のGDの流れ:昇進・昇格試験や自己啓発目的で行われるグループディスカッションの一般的な流れ。空気の読めない奴と思われないためにも、グループディスカッションの一通りの流れを抑えておこう。

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昇進・昇格試験のGDの流れ

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要所要所でいちいち慌てて空気の読めない奴と思われないためにも、グループディスカッションの一通りの流れを抑えておこう。

討議メンバーの皆さん、こんにちは。
GDコンサルタントG.D.佐藤(ジー・ディー・さとう)です。

ここでは、昇進・昇格試験や自己啓発目的で行われるグループディスカッションの一般的な流れについて解説する。試験や研修の場では、グループディスカッションだけではなく、インバスケット演習面接演習などもまとめて実施されることが多い。だいたい20〜30名くらいのメンバーが一堂に集められる。

グループディスカッションがしやすいよう、主催者の判断で全体を5〜7名のグループ(分科会とも呼ばれる)に分けられる。手元にメンバー編成表が配られるので、自分がどのグループに属するのか、しっかり確認しよう。

グループディスカッションの時間になると、それぞれのグループに分かれて討議用の部屋へと移動する。部屋に入ると、進行係研修講師であったり、人事担当者であることが多く、要チェック人物でもある。便宜上、ここでは進行係と呼ぶ)が待機していて、指定の席に座るようメンバーを案内する。

席はホワイトボードを背にしてテーブルをハの字型に2つ並べられていることが多い。1テーブルに2,3人のメンバーが並んで座ることになる。大抵ホワイトボードや黒板に自分の席順が示されているので、間違えないように座ろう。

討議メンバーが座る席には、ビデオカメラが向けられていることが多い。もちろんディスカッションを録画するためである。まるで子どもの音楽発表会とか運動会みたいですね。

討議メンバー全員が揃うと、進行係が軽く自己紹介をして、グループディスカッションの案内を始める。気の利いた進行係であれば、討議メンバーの気持ちをリラックスさせるような、軽い冗談を飛ばすかもしれない。面白くなくても笑ってあげよう。

その後、討議メンバーの自己紹介を求められることがあるので、指定されたメンバーから順に自己紹介をしよう。ここで長広舌は禁物である。グループディスカッションは分刻みのスケジュールで進行していることが多い。特段の指示がない限り、名前と部署だけの簡単な挨拶で十分である。

その後、討議メンバーには、グループディスカッションの演習課題が配られる。演習課題は大抵、「指示文」「課題文」の二段構成になっている。指示文は、進行係が読み上げてくれるので、急いで目を通す必要はない。

たとえば、

「あなたは、某企業の経営幹部である。今から3つのケースについてメンバーと話し合い、制限時間内に結論を示しなさい」

というものが「指示文」

課題文というのは、たとえばこんな感じ。

宮本課長は、部下である武田君に関する妙な噂を耳にした。会社が管理する商品のノベルティグッズを、武田君がインターネットのオークションに出品しているというのである。もちろんノベルティグッズは非売品であり、使用済みのものは、社内で保管するか廃棄することが決められている。会社の備品管理を担当する武田君のもとには、各部署から次々とノベルティグッズが送られてくる。なかには人気のあるタレントが広告モデルとして起用されているものもあり、オークションに出品すればプレミアが付いて高価格で落札されることがあるようだ。

このことについて武田君に問いただすと、事実をあっさりと認め、以下のような回答を返してきた。
「倉庫には毎年作られすぎて余ったノベルティグッズが山積みになっていて、スペースを圧迫しています。といって廃棄するのも資源の無駄遣いになるので気が進みません。どうせ使わないものであれば、欲しい人にあげた方が合理的です。それに、オークション販売で得たお金は全て課内の募金箱に寄付しています」

この問題に対してどのように対処したら良いだろうか?


こういうケースを3つほどポンと渡されて、「さあ、討議しろ」と言われれば、誰だって慌てる。目を通して自分の考えをまとめるだけでもある程度の時間がかかるだろう。

普通は、討議の前に10分程度の準備時間が与えられる。10分時間をやるから、まずは課題に目を通せ、というわけである。3ケースであれば、1ケースあたり3分少々しかない。文字通り、目を通して終わりだろうが、見ないよりはマシである。この10分の使い方にも実はコツがあるのだが、それはいずれ教えよう。

さて、準備時間が終われば、いよいよグループディスカッションである。

開始にあたっては進行役からいくつかのルールが申し渡される。

・討議時間は何時何分まで。
・司会役、書記役といった役割分担はしない。
・ホワイトボード等、情報共有ツールは使わない。

などなど。

討議ルールは、千差万別、ケースバイケースであることが多いので、進行係の説明を聞き逃さないようにしよう。

進行係が、ビデオカメラを回し、タイマーをセットして、スタートの合図をすれば、討議開始である。討議時間内は、予め説明されたルールに従って進めれば良い。

終了時間になると、進行係がセットしたタイマーがなり、進行係が討議の終了を告げる。これで一通り、グループディスカッションは終了である。

全体のプログラムにもよるが、グループディスカッション終了後、振り返りの時間を持つ場合がある。進行係が一人ひとりに感想を求めたり、討議全体へのフィードバックを行ったり、あるいは、討議を録画したVTRを観たり、討議メンバーがペアになってお互いの特徴をフィードバックし合う相互交流を行ったりすることもある。

これがグループディスカッションの一連の流れである。うまくイメージできただろうか?

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