昇進・昇格試験や採用試験で行われるGDでは、受講者の様々なスキルが評価の対象にされるが、中でも重視されるのがコミュニケーションスキルだ。
採用試験では、「この人と一緒に仕事をしたいと思えるかな?」といった視点でチェックされるし、昇進・昇格試験では、「課長として現場を引っ張っていけるかな?」とか「この人の下で部下は育つかな?」といった視点からアセスメントされることになる。
これらは人とのやり取り、つまりコミュニケーションスキルを通じて判断されることが多い。
コミュニケーションスキルには、大きくわけて「話す」、「聴く」、「質問する」の3つのスキルがある。大切なのはこのバランスである。
自分の考えを一方的に主張するだけでは、「話しすぎて他の人の発言機会を奪っている」と受け取られかねないし、逆に聴く一方では「何を考えているのかわからない。主体性が低い」と判断されてしまう。
必要に応じて自分の意見も言うし、場を活性化させるために他のメンバーの話を引き出し、よく聴く。これを無理なくスムーズに実行できるのがベストだ。
あえて「無理なくスムーズに」という言葉を付け加えたのは、あまりにも無理をして不自然な人が多すぎるからである。肩に力が入りすぎていて、言葉がどことなくぎこちなかったりすると、「ああ、普段は使わない言葉を無理して使っているんだな」と見透かされてしまうのがオチである。
3つ目の「質問する」も、不明点の確認とか、些細な事柄への打診とか、してもしなくても大した違いがないような質問ではあまり意味がない。
ではどのような質問が効果的なのだろうかというと、その質問の答えを考えることで、議論がどこを目指しているのかが明らかになるような質問である。グループディスカッションの質を向上させる効果的な質問には目的感がある。
GDメンバーにはぜひ、議論の展開に期待を抱かせるような質問を投げかけてもらいたいものである。
とはいえ、日本人の3人に2人がコミュニケーションスキルに不安を抱えている。もしあなたが自信を持てないなら、今すぐこちらの教材を手に入れて、真のコミュニケーションに必要な8つの力を身に付けてほしい。