グループディスカッションでは、自分が発言するときだけではなく、相手が発言しているときの自分の態度にも気をつけるべきである。
討議メンバーの皆さん、こんにちは。
GDコンサルタントのG.D.佐藤(ジー・ディー・さとう)です。
能力開発型の企業研修では、グループディスカッションの様子をVTRに撮っておき、それを観ながらメンバー同士で振り返りを行うことがある。
その際によく出てくる気づきが、
「人が発言している時の自分の態度の悪さに愕然とした」
「人の話を全く聞いてないように見える」
といった「聴く姿勢」に関するものだ。
みんな「悪気があってやっているわけではない」ということを必死に訴えるのだが、VTRを見る限り、悪気があってやっているとしか思えないのも事実である。
腕組みをしてムッツリ無愛想に黙り込んでいる者。
発言に無関心そうに手元の資料を読んでいる者。
足を投げ出したり、しきりに貧乏ゆすりしている者。
隣のメンバーと関係ない話をしている者。
発言の途中に割って入る者。
自分が発言している時にこういう態度をされたらイヤだなあ、と思うタイプのオンパレードである。このような態度は、発言している方からすると、「あなたの話に関心がありません」というメッセージにしか見えないものである。
こういうメンバーが多くいると、発言者はモチベーションが下がり、グループディスカッションは盛り上がりのないものになりがちだ。
ではどうすればいいのか?
2つのことをすればいい。「あなたの発言を聴いていますよ」というサインを出すことと、「発言に耳を傾ける」ことである。
発言を聞いているサインは、うなづき、相槌、アイコンタクト、同意など、様々な方法が考えられる。これを適度な頻度で繰り出すのである。発言者は君のサインにおおいに励まされるだろう。
あまり頻繁だと、鬱陶しいので、自然な感じで表現することがポイントだ。
これだけでは「聴いている振り」になってしまうので、もちろん「ちゃんと聴くこと」も大切である。こういうメンバーが一人でもいると、発言するメンバーのモチベーションも上がるため、ディスカッションが活性化されるのである。